イスラエルとの戦闘で危機的状況にあるパレスチナ自治区のガザ地区は、人口過密地域と言われており、イスラエルが南への避難を呼びかけるものの、困難な状態であることが報道されています。「人口過密」というのがどれほどかというと、どうやら吹田市に匹敵する人口密度のようです。日本人はあまり詳しくない中東情勢ですが、ガザ地区の面積や人口を大阪と比べてみました。
産経新聞が人口過密の状況を紹介している記事を参考にしてご紹介します。
まずは、ガザ地区全体の面積と人口についてです。
ガザ地区は地中海沿岸に細長く横たわり、長さ約40キロ、幅6~12キロ、面積365平方キロのエリアに約220万人が暮らしている。外務省のパレスチナ自治区の基礎データでは、ガザ地区の面積は福岡市よりやや小さいと表現されている。
ガザ地区の人口密度は1平方キロあたり6018人で、東京都全体の6425人に迫る。
産経新聞
続いて、細長いガザ地区の中の、北部にあるガザ市など、地区の人口密度についてです。
なかでも北部の中心都市、ガザ市の人口密度は1万人を超え、日本の自治体では川崎市や大阪府吹田市といった大都市の衛星都市と同規模だ。
ガザ地区の中には人口密度が1平方キロあたり3万人を超える場所も多数ある。人口密度が日本一高い自治体の東京都豊島区(2万3479人)と比べても、局所的とはいえガザ地区の過密ぶりがよく分かる。
産経新聞
吹田市の人口密度は、1平方キロメートル当たり10,683人。広大な砂漠が広がる中東に、ほぼ同じ人口密度の街があることに驚きです。
ガザ地区全体の面積は、先に紹介した通り365平方キロメートルで、人口は約220万人。同じような規模のエリアを大阪府内に当てはめると、下図の青色のエリアが近い面積、近い人口になりました。
吹田市のほか、高槻市、茨木市、摂津市、箕面市、豊中市、それに大阪市東淀川区、淀川区、都島区、北区、福島区の面積を足すと約380平方キロメートルで、人口は約235万人です。
北摂と大阪キタの一部といえるこのエリアから出ることが許されず、半分のエリアは戦闘の危険が高いというのが、ガザ地区のおかれている状況です。
局所的には、もっと人口密度が高い場所もあるとのことで、大阪とは比べられない厳しい環境であることが想像されますが、ニュースの理解の参考になればと思います。
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